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枇杷色の萩釉がたっぷり施釉され見る角度によって景色が異なる美しいお茶碗です。お茶席の主役に相応しい堂々とした形でお濃茶席でも映えます。且つ鵬雲斎大宗匠の御書付がございますので、大切なお茶会にも安心してお使いになれます。箱蓋裏に鵬雲斎により『陶兵衛造 萩(花押)』と御書付が、共箱は箱脇に『十二代田原陶兵衛造』として印が捺されております。高台脇に印が捺してあります。包裂は共裂になっております。キズ、お直し共にございません。
共箱。共裂。栞付属。
美術家名鑑評価額150万円*写真⑳
口径14.2㎝ 高さ8.4㎝ 高台径6.1㎝
▢裏千家15世鵬雲斎玄室(ほううんさいげんしつ)
大正12年(1923)~現在
茶道裏千家15世家元。現大宗匠。大正12年京都に生まれ、同志社大学法学部経済学科卒。昭和18年から終戦まで海軍に入隊在籍。戦後は大徳寺管長瑞巌禅師に参禅、得度して鵬雲斎玄秀宗興居士と号する。昭和39年、父淡々斎の遺業を継ぎ内外各地に活躍し今日にい至る。
▢12代 田原陶兵衛(たはら とうべえ)
大正14年(1925)~平成3年(1991)
陶芸家。萩焼の第一人者。大正14年6月19日、山口県長門市に生まれる。昭和19年、旧制山口高等学校在学中に召集を受けて満州に渡る。昭和20年、シベリアに抑留され、昭和23年に復員。復員後は長兄の11代田原陶兵衛に師事。昭和31年、長兄の急逝により12代陶兵衛を襲名する。昭和44年、第16回日本伝統工芸展に「萩茶碗」を初出品。翌年、日本工芸会正会員となり、昭和56年から昭和63年まで同会理事を務める。昭和56年山口県指定無形文化財萩焼保持者に認定される。昭和60年中国文化賞受賞。
陶器の器としての機能と、鑑賞対象としての美的価値の両立を目指し、茶道具を中心に制作した。作風としては、古味を帯びた形状や「陶兵衛粉引き」と呼ばれる化粧掛けが特徴である。江戸期の釉薬を再現すべく研究を続けていた。平成3年(1991)9月27日歿。
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